ホメ日記について
人生を豊かにする方法を調べてみると、日記系の実践方法が提案されていることがよくあります。
最初の取り掛かったのは「ホメ日記」と呼ばれるものでした。
「自分をホメればすべてがうまくいく」藤山勇司著(実業之日本社)を読んで、自分をホメることが心を安定させる効果があると学びました。それで自分をホメる作業に着手してみたのです。
↓もはや私にとってのバイブル
ざっとこの本の内容を説明すると、著者が総合商社に勤めていた新人の頃、うつ病で自殺未遂を起こしてしまったのです。そこから立ち直っていく時に支えになったのが、自分をホメるという行為でした。それまでは同僚や先輩たちと自分の能力を比較して焦っていたそうなのですが、自分をホメることを覚えてから周囲のことが気にならなくなったそうです。
私も周りの目をかなり気にするタイプなので、自分をホメをぜひ自分のものにしていきたいと思ったのでした。
まず言葉で自分を褒めるとなるとその作業を忘れてしまうので、時間を決めて1日の終わりに褒める時間を設けることにしました。そのような経緯で「ホメ日記」を書き始めたのです。
しかしいざ実践してみると、これが随分と難しいもので、自己否定しがちだった当時の私の思考の中にホメ言葉の引き出しが無く、ペンを手に取ってもなかなか言葉が出てきません。
それで褒めるというよりも、その日1日自分が頑張ったことを振り返って、書き記すという方法に変えてみたのです。
「今日は苦手な電話対応ができた。えらいっ!毎日俺はよく働いているな~最高!」とかそんな文面です。
頑張ったことに、「エラい!」とか「すごい!」とか褒め言葉を付けていくわけです。
しかし、ずっと書き続けていてもこれがしっくりとこないのです。
あまりにも効果を実感しないので、意識的に書くときに噛み締めるように、それでいて書いた文章を声に出して読んだりしてもみたのですが、その言葉が自分の芯に届く様な手応えを感じることができません。
ホメることは自分には合わないのではないかと感じ始めたところで、今度は「感謝の日記」に切り替えてみたのです。
感謝の日記の方が自分には合っていた
ありがたいと感じることは快感なのです。
食欲や性欲はある程度満たされると欲望が止まります。
しかしその2つとは異なり「感謝」は脳内の快楽ホルモンが際限無く噴出し続け無限に「快」の感覚を味わい続けことができるのです。
脳は普段感じている感情を現実に引き寄せるそうで、よく怒っている人は腹の立つ出来事がよくおこるし、楽しい気分で生活している人には楽しい出来事がよくおこるそうです。
無尽蔵に快感を感じられる感謝という感情。そして感謝し続けることで「快」を感じ続られるようになるわけですから、その感情をずっと引き寄せられるようになるという目論みです。
無敵の感謝の習慣を身に付けたいと思ったので、「感謝日記」を書き始めました。
感謝の日記
「たった3年で楽しいお金持ちになる方法」佐藤富雄著(朝日新聞出版)からの抜粋です。
今回は感謝日記について…1日の終わりに感謝の気持ちを綴っていけば、その日を幸福な気持ちで終えることができます。
就寝前のひと時に1日の出来事を振り返って、感謝できる出来事が幾つあったかを思い返してみるのは、なかなか楽しい作業でもあります。
また、その時は気付かなかったけれど、思い返してみると「あれは感謝すべきことだったな…」と、改めてそのように思うこともたくさん出てくるはず。そうしたことをきちんと意識できるようになればあなたは、「感謝する人」から、「感謝される人」へと変わっていくはずです。
「たった3年で楽しいお金持ちになる方法」佐藤富雄著(朝日新聞出版)
感謝の日記を私はコンスタンスに書くようになりました。
毎日書くことは難しく、週に1回しか書けない時もあるのですが、首の皮一枚というのか、なんとか数年間続けてこれました。
↓これが感謝日記。電車の中で書くことが多いのですが、字が汚いのが幸いして、何を書いているか傍で見てもよくわからないと思う。
書き方としては、日々感謝できることを書いた後に文末に「感謝してます」とか「ありがとうございます」と一文を付けています。
続けてみた結果を書くと、劇的に何に対しても感謝できる人間に成れたわけではありません。
しかし昔と比較したら大いに感謝の引き出し(語彙)が増えたと思います。
感謝日記を始めて2年近く経過しました。
他にも感謝を身に付ける様々なことに同時に取り組んでいるので、感謝することが増えた現状が感謝日記のお蔭なのかどうかはわかりません。
これまでさほど感謝してこなかった人間が感謝し始めると、ホメる時と同様にその引き出しの乏しさに愕然とするわけです。
書く時には毎回同じ内容しか頭に浮かんできません。だから、私は日記を通して物事に感謝するトレーニングを行なっているのです。
当初は人から親切にしてもらったこと。要するに解りやすく目に見える出来事を書き出していたのですが、それにも限界があります。
だから、最近の手法としては1つ感謝できることにフォーカスして、そこから掘り下げていくという感謝の深掘りを身につけました。
たとえば、ご飯が毎日食べられることがありがたい→ご飯を作ってくれた母に感謝、もしくは厨房のオニイさんに感謝。
それから食卓を作った業者の方たち、そして宅を作るのに木材を伐採した林業の方たち、それらを輸送した運転手さん達にも感謝→食卓を購入するお金を稼いだ父にも感謝→父が働いている会社、そして同僚の方たちにも感謝→その会社を維持してきたOBの方たちにも感謝→そのOBの方たちが仕事ができるように支えてきた奥様たちにも感謝→生んで育てて下さったご先祖にも感謝。
食材に関しては、お米を作った農家の方たちに感謝→販売する業者の方たちに感謝→販売するスーパーなどの店舗に感謝→スーパーで働く従業員の人たちにもありがとう→お米が食べられるように加工する精米機に感謝→その精米機を作った業者の方たち…と感謝することを突き詰めていけばキリがありません。
このように感謝の対象を掘り下げることができると際限無く感謝ができるようになるわけです。
極端な話し、掘り下げ続けると私たちが生きている地球にも感謝。その地球が存在している宇宙にも感謝とか書けちゃうわけです。
理想としては、その都度感謝を言葉にすることが人間関係を好転させ、意識もポジティブになっていきそうなのですが、まだ言葉で感謝できるほど習慣が自分のものになっていないので、これからもこっそりと感謝日記は続けていこうと思います。