睡眠の奥深い話
サーカディアン・リズム
睡眠をしっかりととった日の翌朝は、体の軽さを感じます。
眠れた日は、体調が明らかに良いので、やはり睡眠の量や寝るタイミング、そして質は重要なのでしょう。
しかし睡眠を多くとることに関しては賛否もあります。
「8時間睡眠」などの固定観念が我々の頭にはあって、思い込みで睡眠が足りない翌日は体が重く感じて、頭の冴えがなくなっている可能性も考えられるのです。
「シリコンバレー式 超ライフハック」デイヴ・アスプリー著(ダイヤモンド社)を参考にすると、どうやら人によって適切な就寝時間というものがあるようです。
本の中では、120万人の睡眠習慣について分析した研究結果が紹介されていました。
それによると、睡眠時間が6時間半の人のほうが8時間の人より長生きができるということが判明したとのこと。
しかし、事実はそう簡単な話ではなく、もともと健康だからこそ6時間半の睡眠で済んでいる可能性があるわけです。
そこで本の中で着目しているのが、「サーカディアン・リズム」というものです。
サーカディアン・リズムとは脳の入眠・覚醒のサイクルが人には合って、それに合わせて睡眠時間がとれる人は、より生産的になれるということです。
何が言いたいかというと、遺伝子的にその人の睡眠のパターンが決まっており、その睡眠パターンに合わせて日常生活のスケジュールを決めていくと質の高い睡眠がとれるということです。
よって、早寝早起きをしてたっぷり睡眠をとればまるまる全て解決という単純な話ではないということ。
サーカディアン・リズムの種類
サーカディアン・リズムは4つのタイプに分類されます。
これを4つのクロノタイプというのですが、そのタイプは「クマ」「ライオン」「オオカミ」「イルカ」に分かれます。
まずクマは、人類の50%を占めており、入眠・覚醒パターンは太陽に従っています。
努力を要する作業をこなす準備が午前中に最も整っているタイプです。
人類のほぼ半分が午前中に最も働くわけですから、決断を要するものは朝に取り掛かるべしという考え方が多くの人に当てはまるというわけです。
しかし、裏を返せば残りの半分の人たちは午前の作業を苦手としているわけですから、早寝早起きをして朝に重大な仕事を持ってくるという考え方が当てはまらない人も大勢いるということです。
ライオンは、人口の15%を占めています。
夜明け前に飛び起きて、朝にたくさん活動するタイプです。
このような人にはハル・エルロッドさんの人生を変えるモーニングメソッドがお勧め。
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人生を変えるモーニングメソッド。
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次にオオカミです。
オオカミは夜型です。
人口の15%を占めているそうです。
最後にイルカ。
不眠症患者であり、午前の半ばから午後の早い時間までが生産性のピークです。
本に記述はないのですが、きっと残りの20%がイルカタイプなのでしょう(しかし不眠症患者が20%は多すぎる)。
私のサーカディアン・リズムは?
このクロノタイプの見極め方は至って単純。
1週間仕事を休んで、気の向くままに寝て起きるという方法です。
いま1週間仕事を休むことはコロナに罹らない限り不可能ではないでしょうか。
そうなると過去の経験から導き出すしかありません。
私には「ひきこもり」時代という大きな武器があります。
この頃は誰からも必要とされない日々を送っていたので、時間が有り余っていました。
抑うつ状態になりながらも本を読んだり、思いの丈をノートに書き連ねながら「ヒーヒー」言いながら自室で過ごす日々。
そのころのスケジュールは社会復帰を目指しながらも、皆が寝静まった時間帯に自分を取り戻し、皆が働いている時間帯に眠りに就くという生活を送っていました。
しかし、これはサーカディアン・リズムが原因で昼夜逆転が起きていたかどうかは明確ではなく、日中に起きていると自分が社会から取り残されているという事実を突きつけられている思いがあって、精神を正常に保つために昼夜逆転になっていた可能性も考えられるのです。
そういえば斎藤環さんの著書「社会的ひきこもり」という本にも昼夜逆転の問題が紹介されていました。
ということは昼夜逆転は私だけの問題ではなく、「ひきこもり」状態になった人間の多くが辿る道というわけです。
結局オオカミタイプだからひきこもっていたのか、ひきこもり生活を送っていたから昼夜逆転状態になっていたかは不明なところ。
睡眠の対策
もし私のクロノタイプが「ひきこもり」時代通りに夜とともに働き始めるオオカミだとしたら、生産性が最も高まる時間帯が皆が寝静まった深夜帯と、正午から午後2時にかけての時間帯になってきます。
ということは、生産性が高まる深夜帯の時間がまるまる潰れてしまうということです。
「シリコンバレー式 超ライフハック」の中では、各自の睡眠パターンに対する解決策は、始業時間をずらすことでした。
社会が古めかしい「早起き鳥」の価値観から離れて、各自が持っている自然のリズムに身体を従えられるようになるという希望だ。僕は企業のCEOだが、始業時間を2時間遅らせてもスタッフが終日生産的であってくれるほうが、早く始業してもすぐにガス欠になるよりずっと良い。
「シリコンバレー式 超ライフハック」デイヴ・アスプリー著(ダイヤモンド社)
雇われの身の私には、これは現実的ではない気がします。
そうなると睡眠時間はそのままで、睡眠の質をあげる方法に舵を切るしかありません。
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