本の実践

勘を養う行き当たりバッチリ散歩

行きあたりバッチリ散歩をとうとう実践する

雨天でも決行!!

「引き寄せの法則」というものがあります。

理想の状態を具体的にイメージし、達成した時の感情をリアルに想起すると理想が叶うというものです。

しかしその達成までのプロセスを具体的にするより、理想をイメージするよりも人生の流れに身を任せた方が結果的にうまくいくということを紹介している著者もいます。

今回紹介する本は、人生の流れに身を任せた方が想像以上のものを手に入れることができるうえに、そちらの方が結果的にうまくいくという世界観が前提になっているものです。

それが『幸せが無限に舞い降りる「お手上げ」の法則』大木ゆきの著(大和書房)です。

まず人生を成功させるためには頭の中をなるべく空白の状態にします。

そして、ひたすら自分を褒めて心地良い状態で過ごすのです。

すると人生がうまくいくアイデアを授かることができるようになるというのが柱となる実践方法です。

アイデアを授かるというのは、私の解釈では「勘」「運」や「巡り合わせ」にあたります。

考えるというよりも心地よい状態を意識します。

そして何も考えない時間を設けたうえで湧き上がった発想をひたすら実践していくのです。

この実践することがとても重要なのだと思います。

その「勘」「運」などを養う方法のひとつが「お手上げ」の法則の中で紹介されている行きあたりバッチリ散歩です。

行きあたりバッチリ散歩とは

行きあたりバッチリ散歩は、まず知らない駅で降りるところから始まります。

そして流れに従ってひたすら歩いてみるのです。

そのときに「こちらの方向に行ったら何か良いことが起きそうだな・・」とか企てることはなしにして、ひたすら「勘」のみに従って歩いてみるのです。

『幸せが無限に舞い降りる「お手上げ」の法則』の中では、アラフィフの主人公が行きあたりバッチリ散歩を行うと、のちに付き合いの生まれるセレブの淑女の家や極道らしき組事務所との予想外な繋がりが生まれます。

というわけで私も実践してみました。

行きあたりバッチリ散歩の実践

まず何も期待せずに勘に従ってひたすら歩いてみることにしました。

まず降り立った駅ですが、名前だけで決めました。

〇〇幸町(さいわいちょう)

幸せな状態を目指しているから「〇〇幸町」に決めました。

縁起が良い気がします。

もちろん降り立った地は初めて歩く街で、なんとなく・・という思いでまずは駅から横断歩道を渡って路地の中へと入っていきました。

見上げると曇天の空が広がり、パラパラと雨が降ってまいりました。

行きあたりバッチリ散歩に相応しい悪天候ですね・・。

単なる苦行

目的もなく歩いているとNHKの「鶴瓶の家族に乾杯」を思い出しました。

あの番組が本当にアポなしで歩いているかどうかは不明ですが、もしそうなら毎回鶴瓶さんは知らない土地を散歩しているようなものですから、とてつもなく勘が養われていることになります。

鶴瓶さんが瞑想やマインドフルネス的な習慣を日常に取り入れているかは不明ですが、それを行っていたら鬼に金棒です。

番組内で流れるさだまさしさんテーマソング「Birthday」を頭の中で奏でながら、ひたすら路地内をまっすぐ行って曲がってなんとなくで橋を渡って、気付くと存在感を放つ大木の前へと導かれました。

↓このクスノキだけ撤去されずに保護されているようでした。

市が認定している(?)保存樹ということです。

更地に唯一生き残った大木で、雨に打たれて神々しさを醸し出していました。

この木だけ撤去できないということは何か曰くでもあるのでしょうか。

クスノキを見上げて思わず感嘆の声をあげたのでした。

この木を見れただけでも行きあたりバッチリ散歩を行って良かったと思いました。

思わず◯ね!と思う

社会的ひきこもり時代に、カウンセリングの帰り道で交通代を浮かせるために、病院から駅までの2時間をひたすら歩く経験はありました。

それでも駅まで歩くという目的はありました。

またお遍路やスペインの巡礼もゴール地点に向かうという目的はありました。

今回のような目的もなく時間が許す限り歩くという経験は初めてで、そんなことができる時間があるということがとても贅沢なことに思えました。

雨天で傘をさした状態で重い荷物を背負い1時間以上歩いていると、疲労が溜まってきて歩きながらも頭は空白状態になっていきます。

空白状態というか朦朧としてくるような状態なのですが、しかしこれも頭が「無」になった状態です。

歩くことで何かしらのアイデアを授かることができるような気がしました。

そんなときに住宅地から商店街を歩いていると、向かいから車が走ってきました。

気に留めずに歩いているとその車がすぐそばにあった水溜りの上を疾走したのです。

水しぶきが私の胸元まで降りかかってきました。

先ほどまで「贅沢な時間だな〜」と豊かな気分になっていたのに気分が暗転です。

◯ねっ!!と吐き捨てました。

『幸せが無限に舞い降りる「お手上げ」の法則』の本の中では意識を幸せな方向に向けるという教えがあります。

相手を恨んだ気持ちのままだとなんの変化もなく、今までの人生がそのまま続いてしまいます。

だからひたすら幸せな方向に意識を向けるためにすぐに「ついてる!ついてる!」と無理矢理呟き続けました。

時間の経過と共に雨足が強くなっていきました。

傘で顔を持っていかれる

ついてる!ついてる!と呟きながらも、もうこれ以上は水しぶきを浴びるのは勘弁だぜ!と思った私は、その場から離れるように川沿いに向かって歩くことにしました。

川沿いに突き当たり、そこで見えた景色は最高でした。

↓景色といい、磯の香りといい五感への刺激が気分を上げてくれました。

2時間以上歩いたところで疲労困憊となり、やっと繁華街に到着することができてカフェで休むかもう少し歩くかで立ち止まって迷っていると背後から急に暴漢に襲われました。

開いた傘が、私の顔に引っかかって首からうえを持っていかれそうになったのです。

暴漢かと思った相手は若い女の子でした。

女の子と目が合ったのですが相手は頭を下げただけ・・・すいませんの一言もありません。

なんやおまえ!◯ねっ!!

と言いそうになりましたが、ここも無理矢理「ついてる!ついてる!」

なんだかこの行きあたりバッチリ散歩、大変なことの方が圧倒的に多い気がする・・ということは私の勘は磨かれていないということです。

感想です。

今回初めて行き当たりバッチリ散歩を行ってみて感じたことは、まず荷物が多かったせいか歩くのは1時間が限界だと感じたことです。

時間をかけてひと展開起こそうと思ったら、少量の荷物で時間をかける必要があったのかもしれません。

この散歩の意図がそもそも、人生の流れを引き受けて「予想を超える人生を送る」ためのものです。

そのような「勘」や「運」や「巡り合わせ」を養うのなら、双六などの運任せのゲームとかでも良いような気もします。

やはり『幸せが無限に舞い降りる「お手上げ」の法則』は本なので、行きあたりバッチリ散歩を行った時の展開が劇的に作られていますが、現実はそういうわけにはいきません。

今回の実践では雨に打たれて体が冷えただけでこれといった収穫はそれほど感じられず、強いてあげるとすれば何も成果がなかったと知ることが収穫だと思いました。

期間を置いてもう一度天候に恵まれた時に再チャレンジをするか、それともこれで終わりにするか迷っているところですが、多分やらないだろうな〜と今は思っています。

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