自分が持っているものを駆使して、活かせる場所を選ぶ。
経験不足で劣等感
私は一般的な成人男性より、遅咲きで未熟だと思っています。
遅咲きで未熟な基準というのはこれまでの人生で決断をしてきた経験の多寡だと思っています。
このまえ初めて結婚式に出席しました。
そのときに祝い金というものを初めて人に渡したのですが、そのルールが全くわかりません。
祝い金の入った封筒になんと書けば良いのかもわからなかったので、父親にレクチャーを受けながら祝い金を準備しました。


頭にきて父に掴みかかりました。

と半分負け惜しみ、そして半分本心で父に言いました。
きっと、引きこもる人間の気持ちや心が病む状態。
働けない人間の気持ち。
20代半ばで働き始める気持ち。
カウンセリングを受ける体験。
スペインの巡礼に行った体験。
年下が自分よりも収入を得ている環境で仕事をしている惨めな気持ち。
半身麻痺の彼女をサポートし続ける体験などは、あまり多くの人ができることではないと思います。
それと引き換えに一般的な決断をし損ねてきたようにも思います。
40間際になって一人暮らしを始めたわけですが、やっと自分の人生を生きている感覚が今はあります。
自分の人生を築くということを、この年になってやっと意識できるようになったのです。
自分の人生を決める
「あなたの人生がつまらないと思うんなら、それはあなた自身がつまらなくしているんだぜ」ひすいこうたろ著(Discover)
ひすいこたろうさんの本です。
この本の中の「根拠はいらない。未来はバラ色だと決めてしまえ。」という見出しのコラムに感化されました。
この言葉を自分のものにしようと思いました。
お得意の紙とペンの登場です。
ここにどのような人生を築いていくか書き出して決めていくことにしました。
案外サラサラっと書き出すことができました。
その内容を公開します。
1.脱力して幸福感が湧いている内面状態。
2.ツレと様々なことを一緒に体験して喜びの多い人生。
3.学んだことを人に伝えて生きる。人に希望を与える。
4.のんびりと過ごす。もしくはノマドライフ。
1の「脱力して幸福感が湧いている内面状態。」は、過去に体験した精神状態を現しています。
これまでの人生で屈指の幸福を感じた内的体験でした。
もし再体験ができれば、収入がそこそこで物質的な豊かさに乏しくても、満足な人生をおくれそうです。
また3の「学んだことを人に伝えて生きる。人に希望を与える。」仕事に関しての理想になります。
決断するとは諦めることでもある。
今までは、余分なものや本心から願っていないことも目標に定めていました。
しかし時間は有限なのです。
だから本当に自分にとって必要なことや幸せを感じられるものを冷静に見極めて選択していく必要があるのです。
そう思うようになったのは、この本の影響もあると思います。
「諦める力」為末大著(プレジデント社)
「諦める」という言葉に抵抗を感じて避けてきた本ですが、この年齢になって読んでみて、その考え方がぴったり合うようになってきました。
「勝つ」という目標のために自分のことを良く知り、方法に執着せずに生き方を選択するのです。
また決断するということは諦めが付随してくるのですが、それは悲観することでもないのです。
そのことが最近になってわかってきました。
新しいことを学ぶのも重要ですが、いまの自分が持っているもので何ができるかを考えて、活かせる場所を選ぶということ。
これからは活かせる場所も見極めていこうと思います。
それが効率的に生きていくことにつながると思うのです。
この考え方は必要最小限の物で生活をおくるミニマリストにも通ずるものがあります。
ミニマリストの効果は時間の効率化です。
部屋にあるものを極力最小にすることのみをミニマリストと呼ぶのではありません。
限られた人生の中で、取り組むことを絞るのがミニマリストの本質です。
「決断疲れ」という言葉があります。
人のエネルギーには限りがあって、決断にはエネルギーを要するのです。
そのために日常の瑣末は決断を回避してエネルギーを節約し、自分が大事だと思うことにエネルギーを費やすために、なるべく重要ではないことは定型化して決断することを避けるのです。
「最強の成長術」ブラッド・スタルバーグ著(ダイヤモンド社)によると、マルチタスクよりも、シングルタスクの方が物事がはかどっていくそうです。
よって自分にとって不必要だと感じることをなるべく端折っていくことが、エネルギーを一点集中で注いでいけるようになっていきます。
自分を理解し、厳選することが大切なのです。
経験不足への答え
この記事の最初に既に答えはありました。
人が経験することを経験できていない経験不足な面がある一方で、私は人が経験できないことを経験しているのです。
私は経験不足の面に目を向けているから、劣等感を抱いているだけなのです。
それならば経験している面に目を向ければ良いのです。
すると稀有な存在になれるのです。
だから劣等感などいらないのです。