目次
オキシトシンを分泌させるために映画を観る
嫌われることは不幸の始まり
「99.9は幸せの素人」星渉著(KADOKAWA)を参考にしました。
今回は映画から内面を豊かにするという実践方法についてです。
75年の長期にわたって人の幸福度に影響を与える要素を研究した「ハーバードメン研究」というものがあります。
その研究によると、幸福度や仕事での成功にもっとも影響を与えた要因は「温かな人間関係」を築いたかどうかなのです。
「温かな人間関係」を築いた人はそうではない人と比較した場合、年収も高くなり、専門分野で成功する人も3倍多くなるそうです。
そしてこの「99.9は幸せの素人」の中では「嫌われない関係」の築き方を紹介しています。
人を愛する力を増やす
どうしても人に対して私は壁を作ってしまいます。
もちろん友達もそれほど多くありません。
では?どうすれば良いのか?
本書を読み進めていくと「人を愛する力」が高まれば温かな関係を築きやすくなるということがわかっているそうです。
愛する力・・・ツレに対しては抱けるようになったのですが、同僚や友達に対してはなかなか抱くことができません。
人を愛する力とは、つまり「オキシトシン」というホルモンを増やすことです。
オキシトシンの脳内での分泌濃度が上がると、人を好きになる、人と仲良くしたくなる、人に共感する、人に親切になる、人付き合いでの不安が減少するとされています。
「99.9は幸せの素人」星渉著(KADOKAWA)
若い頃のひきこもり生活を経て、私はこの人に対して「共感する能力」や「親切にする能力」というものをどこかに置き去りにしてしまったようです。
これを是非とも取り戻したい。
オキシトシンを分泌させる方法
それではオキシトシンを分泌させる方法がいくつかあるので紹介したいと思います。
2、心温まる映画を観る
3、1週間に1日だけ「新設デー」を決めて、その日に5つ以上、親切なことをする
4、マッサージ
1〜3の方法は「99.9は幸せの素人」で紹介されている方法です。
また4のマッサージは「科学的に元気になる方法を集めました」堀田秀吾著(文響社)で紹介されていたオキシトシンを分泌させる方法でした。
ちなみに3の1週間に1日だけ「親切デー」を設けるについては、毎日親切なことをするよりも、1日と決めて「集中的に」人に親切にしたほうが幸福度は高まりやすいそうです。
ミラーニューロンによる影響力
「99.9は幸せの素人」の中では、この人を愛する力とも言うべきホルモン「オキシトシン」を高める3つの方法が紹介されているのですが、今回は2の「心温まる映画を観る」を実践したいと思います。
なぜ心温まる映画を観るだけで「オキシトシン」が分泌されるのか?というお話なのですが、それは脳内のミラーニューロンが大きく影響されているからなのです。
神経細胞のミラーニューロンは視覚からの情報を自分の体験のように認識します。
自分のことでなくても感情移入ができるようになるのはミラーニューロンのおかげで、視界に何を入れるかが幸せに生きるうえでとても大きくなっていくのです。
著書の体験談として読んでいてとても興味深いと思ったのは、ネットフリックスで南米マフィアのドラマシリーズを観ていた時期に暴言を吐くような寝言を言いながら舌打ちをしていたそうなのです。
このように脳は観るものの影響を色濃く受けてしまうのです。
だから極力暴力的なものや悲しい気分になるものは頭の中に入れない方が良いのだと思います。
私は内面に暴力的で殺伐としたものを抱えています。
それは特に何で影響を受けて培われていったものかは心当たりはないのですが、暴力的な願望を抱えている一面があることを自覚しており、それを押し隠しながら日常生活を送っているのです。
これは誰でもある願望なのか、私の中にある特異な感覚なのかはわかりません。
しかしこれからは平和に生きていきたいし、ツレからも怒ったときに出てくる(特に運転中)チンピラのような暴力的な言葉遣いをしないように注意を受けているので、発する言葉を変えることを意識することに加え、観るものを吟味していく必要もあると思いました。
というわけでYouTubeなどでたまに閲覧する、「喧華」や「人が揉め事を起こす」動画は避けようと思います。
お勧めの映画
というわけで「99.9は幸せの素人」の中で紹介されていた映画は3本あります。
ひとつは邦画の「コーヒーが冷めないうちに」。
また洋画は「ワンダー 君は太陽」と「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」の3本です。
このようなハートウォーミング系の映画は普段観ることはなく、私の肌に合うかどうかわからないのでDVDかブルーレイを購入するのは躊躇われるところです。
よってAmazon primeなどで観ることができないかとは考えています。
そして「99.9は幸せの素人」には幸福になるための具体的方法が行動レシピという形で紹介されています。
具体的な方法として、映画を「いつ」「どこで」観るかを決めて、いますぐスケジュールに落とし込むことがお勧めされています。
映画を参考にするという実践方法は他の本にも取り上げられているのですが、これまで実践しないままでした。
それは私が実践する日取りを決めないままでいたことが原因で、物事を実践しようと思ったら「決める」必要があるのです。
なので、映画を観る日取りを決めることにしました。
日取りを決めて実際に映画を鑑賞する
平日に映画を観る時間を確保するのが難しいので、土日にハートウォーミング系の映画を観るスケジューリングを行いました。
まずは先ほど候補として挙がっていた「ワンダー 君は太陽」を週末にツレと鑑賞しました。
内容は遺伝子の疾患をもつ主人公のオギー。
彼は人とは異なる顔で生まれ、27回の顔の手術のせいで自宅学習を続けてきました。
しかし5年生になって両親はこれまでの自宅学習をやめて外の世界に送り出すことを決意し、学校に入学することになったのです。
学校生活ではいじめや裏切りなどの困難にくじけそうになりますが、家族やクラスメートのサポートによって次第に周囲の人々が変わり始めていくというお話です。
感想としては出てくるクラスメートたちがなんともしっかりしており(主人公のオギー含め)、皆がとても優しいのです。
そんなアホな!と思うほど思いやりに満ちています。
他人は人の幸せや成功に対してこんなに喜ばないし、人のために勇気を振り絞って闘ったり、犠牲にすることなんてないとどこかで思っているのです。
昔、私のカウンセリングを行っていた主治医の先生に「家族以外に頼る人がいるか?」と尋ねられたことがありました。
そんな人はいないことを告げると、先生は「だから君はひきこもるんだよ・・」と言ったのです。
私の心の中の世界観は、周囲の人たちは冷たい人たちばかりで、誰も助けてくれないと思っていました。
そんな殺伐とした世界観があるから、登場してくる優しい人たちを観て「そんなアホな・・」と思ったのかもしれまん。
映画なので相当デフォルメされているのは確かだと思いますし、「そんなアホな・・」は間違ってはいないと思います。
しかし、もう少し人に対する警戒心を解いて「人って優しいのではないか・・」と思っても良いのかもしれません。
だってしょうがないじゃない
私の中で映画を観たいという欲求がかき立てられました。
ハートウォーミングではありませんが、次に観たのは「だってしょうがないじゃない」。
https://www.datte-movie.com/temporary-cinema
発達障害を持つ坪田監督と従兄弟違いのまことさんの日々を追っていったドキュメンタリーです。
障害を持っている人とそれをサポートする人という関係を見ていて、自然と自分とツレの関係を重ね合わせて観てしまい、ところどころで苦しくなってしまいました。
お世話とお節介は紙一重。
そして「やってあげる」状態が続き、障害を持っている人からの明確な意思がさほど見られなくなっていくと、本人の意思を確認せずに物事を進めてしまう問題が生まれてくるわけです。
だから監督が途中で反省して、「まことさんがどう思っているか知りたいです」と聞いているシーンは自分とツレの関係を観ているようでした。
障害を持っている人が年齢を重ねていく問題ってありますよね。
周りも年を重ねていくし面倒が見られなくなっていくと、やっぱり「施設?」という話になっていくのですね。
ちなみに私も昔、お医者さんから発達障害と言われたことがありました。
スクリーン上に出ているまことさんや監督(彼も発達障害)の様子が人ごとでは無く「あっ、あるある!」と彼等の行動を観ながら発達障害あるあるとして共感したのでした。