愚痴は言ってはダメ?
負の感情を一旦抑える
小林正観さんや斎藤一人さんの著書を参考にしてから、私は不平不満や悪口、泣き言などを言わないように自分をコントロールすることを憶えました。
私は高校をドロップアウトした状態でひきこもり生活を数年間送ってきました。
その時からずっと、泣き言や怒りや不満を家族に対して(主に母)ぶちまけ続けてきたのです。
そのせいで母も私も疲弊していました。
このような状態を何とか変えていかないといけない。
その悪癖を本から学んで変えようと思ったのですが、これらの悪癖を一朝一夕でどうにかできるものでもなく、攻撃的な衝動を抑えることがどうしてもできませんでした。
頭ではわかっているけど、なかなか実践できない。
ちなみに依存症や遅刻癖などの悪癖は本人が何とか改善していこうと思わなければ変わらないと思います。
しかし変わろうと思っても、簡単には変わらないのが人間というものです。
意志だけで何とかできるものではないと思います。
そうなるとそれが改善できるような仕組みが必要になってくると思います。
不平不満を吐き出す悪癖を抑える仕組みは、他人を介入させることだと思います。
他人に対して不平不満をぶちまけることは私の場合、決してないのです。
家族に対して甘えがあるからぶちまけるのです。
今振り返るとそのような仕組み作りのヒントが思いつくのですが、当時の私はそのような発想がなかったので、意志の力いっぽんで対応するしかありませんでした。
意志だけで何度もトライし続けたある日、何とかこの日だけでも我慢しようと思い、湧き上がってくるドロッとした感情をやっとのこと抑えこむことができました。
たった一回の不平不満や怒りを抑えたから何なんだ?と思われるかもしれませんが、その一回を我慢しただけで母に対する怒りがその日から込み上げてこなくなりました。
これは本当に大きな変化でした。
さまざまな習慣を変える働きかけを行ってきましたが、この怒りを含んだドロッとした感情を抑えることは夜更かしを辞めることと同じぐらいに難しかったと思います。
ハル・エルロッドさん
このように不平不満や愚痴や泣き言を我慢することで大きな成果を得てから、悪口・不平不満・愚痴・泣き言をおさえた生活をひたすら続けてきました。
この振る舞い方が絶対的に正しいと思い込んできたのですが、どうやら愚痴や泣き言などのネガティブな言動も時間を限定したら別に言っても良いという考えもあるようです。
「シリコンバレー式 超ライフハック」デイヴ・アスプリー著(ダイヤモンド社)です。
私が今集中的に取り組んでいる本なのですが、この本の休息の章を読んでいると、ハル・エルロッドさんが紹介されていました。
ハル・エルロッドさんは「人生を変えるモーニングメソッド」という本を出版されている方です。
経歴を抜粋すると、エルロッドさんは勤めていた有名なナイフ製造会社カットコーで販売員としての記録を樹立し、販売部門の責任者としても全米で1位の成績を収めた引っ張りだこの講演者であり、多数のベストセラーの著者です。
著者は20歳の時に交通事故で死にかけた経験がありました。
そのときは死亡宣告を受けるほどの大きな事故だったのですが、そこから息を吹き返し、大腿骨が2つ、骨盤が3つに砕けた状態からウルトラマラソンを完走するまで回復したのです。
その時にエルロッドさんは現実逃避をするのではなく、車椅子の人生を断固として受け入れないために「5分間ルール」を実践しました。
5分間愚痴を発しても良い。
「5分間ルール」の説明です。
その方法は、物事がうまくいかない時に5分間だけネガティブな気分になることを自分に許可するというものです。
タイマーをセットし、5分間だけ泣き言を言い、感情をぶちまけます。
そして、5分後には自分の力で変えられないことにエネルギーを使うのをやめ、自分が進みたい方向へ、自分でコントロールできることに集中していきます。
奇跡的に回復をしたエルロッドさんですが、このような奇跡を起こす鍵は、最良の知的・身体的・感情的状態に自分を置いて、最高の結果を求めて最善の努力をすることにあるとのことです。
そのひとつに5分間だけネガティブな気持ちを吐き出すというルールがあったのでしょう。
ツレが母をいじめないと毎日誓った話を聞く。
突然ツレが電話中にこのようなことを言い始めました。

ツレは幼い頃に母を亡くしています。
物心がつく頃に父子家庭の家で育ったのですが、お母さんが生きていれば・・と思うことがあるそうです。
本人ではない私でさえもツレにお母さんがいれば・・と思うことがあります。

我慢ばかりしているように見えるツレの人生。
不平不満や泣き言や感情をぶちまけることは普段ないのですが、もしかすると時間限定で感情をぶちまける時間があっても良いのかもしれません。

きっと思っても良いのです。
「5分間ルール」をツレに伝えてみようと思います。