本の実践

人生を好きなことだけで埋めていく方法。

人生に楽しいことを増やしていく方法

老いから人生を考える

耳の毛が生えていることに鏡を見て気付きました。

まじまじと耳を見ることなど普段は無いので、おそらく自分より先に周りの人たちは私の耳毛に気付いていたかもしれません。

耳毛が生えていた恥ずかしさ。また、思いのほか耳毛が濃かった。その驚き。

なぜ、体毛は年と共に減っていくのに、耳毛や眉毛などは濃くなっていくのだろう?

体毛がその体の部位を守るために生えているとしたら、若い頃より周囲の声を聞きなさい。つまり謙虚になりなさいということを教えるために、毛が耳を守っているのかもしれません。

耳毛に老いを感じました。そしてリアルに人生の終わりというものを意識してゾッとしました。

果たしてこのままの人生で良いのでしょうか。

あっという間に40歳。このまま人生が終わるかもしれない可能性。それで夜に恐ろしくなって眠れなくなりました。

耳毛から生き方について真剣に考えるようになりました。

果たして猫を被ったままで良いのか?

好きなことに多くの時間を割いて、楽しく生きていきたいという思いが年々高まってきています。

高校時代に心理テストを受けたことがありました。

その時に心理テストの結果を判定してくださったのは、大学から派遣されてきた先生で、「猫かぶった状態・・」と結果の用紙を見せてもらいながら私のパーソナリティーの説明を受けました。

また20歳前後の頃に、数年間カウンセリングを受けていた精神療法の先生から、「あなたは自分が何を感じているかわかっていない・・」との指摘も受けました。

当時はなんのことを言っているのか理解ができませんでした。

しかし経験を積んでいくと自分の心に忠実になって生きる必要性や、年を重ねたからこそ感じる「死ぬときに後悔しない人生を送りたい」という思いで、やりたくないことに多くの時間を割くような人生はもったいないと思うようになりました。

「人生思い通りにいかない」は多くの人が口にする常套句です。

そもそも先に「人生思い通りにいかない」という人生観があるから「思い通り」にいかないわけで、思い通りとは本心から幸福になることを希望するだけではなく、「苦労」や「不幸」、「苦しむ」状態を頭の中で想定している可能性もあるわけです。

もし頭の中から「苦労」や「不幸」を締め出して、「楽しい」だけにしていくと、目の前におきる現象が変わっていくのではないかと思うのです。

楽しいことばかりを味わう「思い通りの人生」に挑戦してみても良いのではないでしょうか?

というわけで今回はこの本を紹介します。

「毎日を好きなことだけで埋めていく」本田晃一著(祥伝社)

内容について

我慢の多い人生になってくると悲しみや怒りなどの負の感情に蓋をすることが癖になってしまう代わりに、心から自分が楽しいと感じる感覚も麻痺していくようです。

感情に蓋をしてしまうと「楽しい」と感じることにもブレーキがかかってしまいます。すると何に対して楽しいと感じるかがわからなくなってしまうので、本当に楽しいと感じることが実践できなくなってしまいます。

要するに感情のセンサーがバカになってしまう状態から、そのセンサーを取り戻す内容が書かれているのが本書なのです。

結論のひとつとしては、自分の行動を制限する心のブレーキは幼い頃に受けていた親からの忠告などが基になっていることを理解するということなのです。

大抵の親は子供に「失敗をさせたくない」という思いがあるので、「〇〇をしてはいけない」という注意をしてしまいます。

その体験があるから人の中には好き勝手なことをするといけないのではないか?という発想が芽生えくるのです。

つまり「〇〇してはいけない」というのは親が子供に「失敗をさせたくない」という愛情から来ているということなのです。それを理解するのです。

現代には合わなくなっている

そして大切なのがその親が子供に失敗させたくないという忠告と現代の状況は異なるということなのです。

心に芽生えたブレーキは元々は愛情なわけです。

しかし愛情が強くても自分に対する親からの理解と自分の願望が一致しているわけではありません。

愛情は深くても子供のことは理解できていない。その可能性を考慮するのです。

人生を好転させるプロセス

我慢して自分の心に蓋をしたところから脱却するためのプロセスは、まず嫌だと感じることに目を向けて、少しずつ嫌なことをやめていくところから始めます。

そして好きなことをとことん人生に取り入れていき、人との繋がりを絡めていきながら人生を豊かにしていく。

そのようなプロセスが「毎日を好きなことだけで埋めていく」の中で紹介されていました。

繰り返しになりますが、感情に蓋をした人生を送っているとセンサーが働かない状態になっているので、好きなことを見つけるのは難しくなっていきます。

好きなことより嫌なことは圧倒的に自覚しやすいとも言いますから、先に嫌だと感じることに目を向けることから始めていくのです。

印象的なこと

社会的ひきこもり時代から続く私に当てはまる考え方が本の中で掲載されていました。その文面を抜粋してみたいと思います。

今、何かツラい状況にあるとして、そこから抜け出せずにいるとしたら、「この苦労が、きっと将来に生きる」という考え方が、その一因かもしれません。
今、苦痛に耐えてがんばることが、いつかきっと報われるに違いないーこんなふうに考えて、我慢を続けてはいないでしょうか。

心のブレーキが強くて、自分叩きが習慣になっている人ほど、ツラい現状を根性論で乗り切ろうとしがちです。「将来のために、きっと必要な苦労なんだ」って無理やり自分をなだめて、我慢を続けてしまうのです。

「毎日を好きなことだけで埋めていく」本田晃一著(祥伝社)

私の頭の中には少ない労力で大きな成果を得るという発想がありませんでした。

その代わり成果を得ようと思ったら辛い努力を重ねていき時間をかけてやっと成果を得るという世界観しかありません。

それだと人生がなかなかうまくいくはずがないのです。

しかし、世の中には私より若くて多くの成果を上げている人がたくさんいます。

つまり生き方として、一点集中で自分の好きなことに時間を注ぐという方法や、オリジナルにこだわらずひたすら成功している人のやり方を真似る。また自分の得意分野を見つけ出してその分野を攻めていくなど、望む人生を最短でいく方法がこの世界にはあるということです。

そのために自分の気持ちに正直になる必要ありますし、最短でいく方法を知るためには学び、学んだことを実践していく行動力も必要なのです。

人間は本来変わることを嫌がるものです。

しかし変わることの心地よさを知っておけば本気になって変われるのではないかと思います。

まだこれは実体験ではなく想像の話ではありますが・・・。

2冊の本から幸福な人生を導き出していく

人生を好きなことで満たしていくには一定のパターンがあるのかもしれません。

もう1冊紹介します。

「私、ちゃんとしなきゃから卒業する本」小田桐あさぎ著(WAVE出版)

「毎日を好きなことだけで埋めていく」を読んでみて、「私、ちゃんとしなきゃから卒業する本」のことを思い出し2つを読み比べてみました。

読んでみて2つの本の大まかな流れは似通っていると感じました。

 

まず、きちんと休息をとること

無理をし過ぎてしまうと人の心はギスギスしてしまい不機嫌になってしまいます。

だから自分のために時間をしっかりと確保して、そこに休息の時間をもってくるのです。

双方の本がともに睡眠を重要視していました。

「私、ちゃんとしなきゃから卒業する本」では8時間の睡眠をお勧めしています。

しかし個人的に日付が変わる前に眠れたら朝はすっきりと目覚めることができて、体調が良いという実感があります。

「毎日を好きなことだけで埋めていく」ではたっぷり寝ることを1週間ではなく、3日だけでも続けたら心に変化が現れると述べています。

休息をとれるようになったあとは?

続いて睡眠がきっちりととれて、正常な判断力を取り戻せるようになったあとにすることは、先ほども紹介した嫌なことをやめるということです。

「毎日好きなことだけで埋めていく」の中ではそれは「心の羅針盤」という表現をされているのですが、これは嫌いなことややりたくないことに気付くセンサーを取り戻す作業のことです。

以前「人生攻略ロードマップ」迫佑樹著(KADOKAWA)の中で「やりたくないことリストをつくる」というワークがありました。

「心の羅針盤」を取り戻すために、やりたくないことリストを1度つくってみるのも効果的だと思います。

 

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やりたくないことリストをつくる。

目次1 やりたくないことリスト1.1 開放的になるには・・。1.2 やりたくないことリスト作り2 テーマはツレとの生活3 幸福の人生を歩む方法4 最も必要なのはその対策を考えること やりたくないことリ ...

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「私、ちゃんとしなきゃから卒業する本」(以下ちゃん卒)はやりたくないことを避ける方法が具体的に書かれています。

嫌な仕事を排除するために有給をとりましょう。仮病を使いましょう。と自分のためにいわば不真面目に生きることを勧めているのです。

これはかなり切り込んだ具体的な方法だと思います。

価値観に触れる部分だと思うので、この本を読んで拒否反応を示す人はいると思います。

断る必要性

やりたくないことを避けていくためには「断る」ことも必要になってきます。

「ちゃん卒」では行きたくない飲み会やお誘いを断る根拠として「昼寝をしたいから」など、自分のことを優先した「休息」を理由にして良いではないか(もちろん相手には正直には言わない)と述べています。

また「毎日好きなことだけで埋めていく」では「人から愛されたい」けど「やりたくないことはやらない」。愛されたいがために「ノー」が言えないのは条件付きの愛であり、人は無条件で愛されていい。だから嫌われるのではないかという恐れを断ち切って「ノー」と言う重要性が述べられています。

どちらにしても双方の本で「やりたくないことはやらない」というスタンスを維持するために、どんな自分も受け入れて肯定して愛するという意識を、あの手この手で持ち続けることに多くの紙面を割いている気がします。

それだけ自分を優先して生きていくことは各自の内面にハードルがある(罪悪感や人からの評価を優先してしまう)ということなのだと思います。

そこから好きなことに着目

「心の羅針盤」が機能すると、嫌なことが見極められると同時に自分のやりたいこともわかってくると思います。

好きなことに着手するのも長い道のりになりそうですが、まだ私がそこまで行きついていないので(休息がとれていないから)、今回はこのへんに留めておきます。

とにかく人生の主導権を取り戻す大まかな流れを改めて簡略化します。

体調を整える→嫌ことをやめる(断る)+自分を愛する→好きなことに取り組む

矢印をつけて順番をつくっていますが、「嫌なことをやめる」と「好きなことに取り組む」を同時に取り組んでも良いと思います。

ちなみにこの体調を整えるのは出発点で、そこからイヤなことをやめたり、ワクワクできるものを見つけていくという大事なプロセスが始まるとのことなのですが、私からするとこの体調を整えるために「眠る」ことがとてつもなく大きくて、これができるようになれば人生は大きく変わっていくと思っています。

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