目次
比較する自分を笑い飛ばす
人と違うことがコンプレックス
他人と比較する思考にずっと苦しめられてきたというお話です。
それは人から比較されて・・ではなく、自分で勝手に他人と比較して、ひとりで惨めな気分に陥っていたということです。
要するにコンプレックスによる自滅です。
ひきこもり生活を私は17歳の頃から行っていたのですが、26歳になってパートの仕事を始めた時の出勤時間にコンプレックスを強く意識するようになりました。
自転車に乗って職場に向かっていたのですが、信号待ちをしている時にスーツ姿の男性に囲まれていました。
まず彼等のスーツ姿にコンプレックスがありました。
私はとある障害者施設の作業所のパートであり、そのときの格好は毛玉がたくさん付いたダッフルコートを着ていたのです。
そして自分で服を買いに行くこともできなかったので、母親がどこかで買ってきたセーターを着て、丸坊主が伸びてきたようなボサボサな頭という身なりでした。
また小柄な私は体格が良い彼等と並ぶとコンプレックスを感じてしまうのです。
パートからフルタイムの非正規職員に変わってもコンプレックスを刺激されて惨めな気分になる状態は変わらずに続きました。
身なりに少しずつ気を使い始めてそのコンプレックスを克服しようと思ったのですが、次に浮かび上がってきたのが、青春時代をずっと1人で、しかもほぼ家の中で過ごしてきたというコンプレックスです。
コンプレックスは学生時代に恋愛をしていない。友達と遊んでいない。一人暮らしをしていない。大学受験をしていない。大学でサークル活動や様々な活動をしていない。バイトをしていない。就職活動もしていない。そもそも意思がない。何がやりたいとかではなく、できることがほとんどない・・などの人が経験していることがほとんど欠けているというコンプレックスでした。
そして、そのあとは家庭を築いていない。子供がいないというコンプレックスが続いていきます。際限がありません。
人と同じことを経験していたいという執着があったのです。
自滅思考はもったいないことに気付く
人が経験していることを経験できていないと思っているコンプレックスは冷静になって考えてみると、その時間と引き換えに多くの人が経験していないことを私は経験しているわけです。
もしかするとそれは大きな宝になる可能性があるわけです。
体が小さいとか身なりに関するコンプレックスも私が勝手に思っているだけという可能性もあります。
コンプレックスによってエネルギーは奪われてしまい、人と一緒にいると惨めな気分になって積極性がなくなってしまうのは勿体無いのです。この自滅思考を是非とも克服したいと思うようになりました。
コンプレックスをどうするか?
優越感は人と比較したときにもたらされる感情ですが、世の中には自分より優れている人間がたくさんいるのです。
ある時に優越感があったとしても、自分より優れていると思う人間が目の前に現れると、優越感が劣等感としてブーメランのように返ってくるわけです。
劣等感を感じないように、ひたすら自分を磨くという努力の仕方にも限界があります。
1番の元凶は他人と自分を比較する意識なのです。
人といるだけでもたらされる心理的なアップダウンにほとほと疲れ果ててしまいました。
そこでこの本の登場です。「世界で一番楽チンな奇跡の起こし方 宇宙におまかせ!」大木ゆきの著(大和出版)
大まかに分類するとスピリチュアル系の啓発書になります。
だから読む人を確実に選びます。
UFOとかお化けの話を聞くと「そんなもんおるわけないだろ!」と言い切る、私の父のようなタイプの人は確実にダメです。この本は。
本書を読むと、他人と自分を比較する思考に陥っていることに気づいた瞬間にウソでもいいから笑い飛ばすと良いと書かれていました。
だからやってみました。
自分よりすらっとした体型の人とすれ違ったときに呟きました。

「アホらし‥」と頭の中で呟くだけで、比較する思考に対して反論する余裕が生まれてきました。
これは進歩です。あとは劣等感を感じても胸を張って歩きます。
この考え方が定着できるように続けてみようと思いました。
とにかく比較モードに入っていると気付いたら笑い続けるのです。比較したら笑う・・笑顔の絶えない人生になりそうですね。
比較しないと決める
比較している自分を笑うという方法だけでは弱いので、比較することをやめる決意をすることにしました。
比較して優越感に浸るのもやめて、ただ今の自分を大切にしていくのです。
言葉で何度も決意するのです。「比較するのやめよう・・・」と。たったこれだけ。しかしこれを繰り返すだけで少しずつ比較思考から遠ざかっていけると思います。
藤山勇司さんの本
ホメるときには声を出す
「自分をホメればすべてがうまくいく」藤山勇司著(実業之日本社)

これは私が大好きな本です。
内容は著者のメイン活動の兼業大家さんとしての話だけではなく、総合商社時代に陥った「うつ病」を克服するお話もメインとなっています。
そのうつ病を克服するキーとなるのが、自分ホメです。
自分をホメる方法を習慣化させる具体的な方法はそこまでこの本には掲載されておりません。
しかし、自分をホメるメリットや素晴らしさが存分に述べてられているので、取り組む意欲を高めるうえで最適だと思います。
そして自分をホメる方法についてポイントとなるのは、ホメるときに声に出すことなのです。
声に出してホメ言葉を自分の耳で聞くと、自分の声でも他人からホメられるのと同じように感動できるとのことなのです。
耳は言葉を聞いたときに単なる音として脳に伝えます。
つまり脳は自分の声と他人の声の区別ができません。
だからこそ声に出すことが重要なのです。
「ああ…、毎日仕事してる俺って偉いな~。それで正社員として責任を感じながら仕事をしている俺は素晴らしい…。最高だな~。」これを声に出すのです。
多くの人からすると、仕事を毎日することは当たり前のことかもしれません。
私は仕事をすることが当たり前ではない(そもそも家から出かけることが当たり前ではない)ところからスタートしているので、毎日仕事をしているということが称賛に値するのです。
スタート地点がどん底だと、ホメポイントが人より多くなるのです。
そう思うと、ひきこもり万歳!ビバ!ニートなのです。
比較するのは他人ではなく過去の自分です。
褒め言葉を毎日1度は口にする時間を設けようと思います。
意識的に職場の休憩時間か、出勤時の公園でベンチにドカッと腰掛けて5分間自分をホメ続けています。
当初は定着しなかったこの試みですが、この頃続くようになってきました。
定着したポイントはガチガチに厳しく取り組んでいないからだと思います。ゆったりと緩く褒め言葉を紡いでいるので、楽に取り組めています。