本の実践

ポジティブ・メモリーズに挑戦。

ポジティブ・メモリーズ

過去の最も幸せな想い出

今回のストレス解消法はポジティブ・メモリーズについてです。

「超ストレス解消法」鈴木祐箸(鉄人社)からの紹介です。

山のようにストレス解消法が掲載されている、とても参考になる本です。

しかも、その内容は実践しやすい簡単なものが揃っています。

ポジティブ・メモリーズは14秒だけ過去の良い記憶を思い出すだけ。

とても簡単な内容です。

過去の良い記憶を思い出すと気分が良くなるだけではなくコルチゾールというストレスホルモンが一割しか増えないということが、アメリカのラトガース大学で発表されたようです。

私が思い出した良い記憶は、20歳前後の頃に精神科に通って受けていた精神療法の記憶です。

その当時は毎週カウンセリングを受けていました。

数年にわたって継続したカウンセリグも、そのときは数か月間効果が見られず頭打ちとなっていました。

そして、とうとう業を煮やして先生に問い掛けてみたのです。すると思わぬ返答がありました。

 

私「・・・・・・先生!僕はいったいどうすれば良いんですか?」

先生「どうすれば良い?……何もしなくても良いですよ・・・・」

私「はあ?何もしなくて良い!?」

 

若かりし頃の私はこの先生の禅問答の様な答えに苛立ちました。

 

私「何もしなくて良い!?・・・・・・・・・あっ・・・・・・」

 

その瞬間私は先生の意図を理解するすることができました。

 

私「あっ、そういうことか・・・。」

先生「そういうことです」

 

すると、全身の緊張が解けて胸の辺りから幸せな気持ちが膨れ上がってきたのです。

脱力して自分はいつもこんなに緊張していたのかと気付きました。

そして、いつも何かをしないといけないと強迫的に思い込んでいたのですが、何もしなくて良い、ありのままの自分で良い、と受け入れられていることに気付いて幸福感が込み上げてきたのです。

結局、何もしないままで良いわけがないとこの感覚をすぐに私は否定してしまったのですが、この強烈な幸福感はこれまでの人生でこの1回のみという特殊な体験でした。

ここに教祖らしき者がいようものなら、この宗教に入信してしまったことでしょう。

あれから20年経ち、今でもより良い人生を私は求めて足掻いています。

しかし、この時の心理状態になれれば、より良い人生を求めてあがく様なこともなくなるでしょう。

あのときの脱力感と幸福感が生きる上でのヒントになりそうです。

つまりただ今の自分を受け入れることが幸福への鍵になるということです。

おっと大きく横道に逸れてしまった!

今日の仕事中、暇さえあれば私はこのカウンセリングの時の心理状態を思い出すことに努めました。

繰り返し意識内で反芻して、あの感覚を自分のものにしようと思ったのです。

体験は重要

帰宅後バスタブに湯を溜めて、湯船に浸かりながら楽しかった記憶を思い出す作業に没頭しました。

ポジティブ・メモリーズは要するに良かった記憶を思い出す作業です。

たった14秒間だけでも過去の良い記憶を思い出すだけで、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が減っていくとは、なんともお手軽な方法です。

過去の良い記憶は良い気分になれるものなら何でも良いそうです。

私はたまに仕事の合間などに楽しかった旅行の記憶を思い出すことがあります。

夜行バスに乗って東京に向かった時の気分や、トークライブを聴きに行った時のワクワク感がフッと頭に浮かぶのですが、これも立派なポジティブ・メモリーズになっていると思います。

 

お金の使い方に関して、衣食は控えて、住と体験に回すと良いという言葉を何かの本で目にしたことがあります。

一方では固定費を削減するためにも住む場所にお金はあまり使わずに体験に回せという意見もあります。

どちらにしても体験にこそお金を回すべきという考えなのですが、ポジティブ・メモリーズを学んだことで楽しい体験が重要なのだと思いました。

思い出す記憶の引き出しを増やすためには、楽しいことのストックが必要なのです。

 

↓思い出す内容はこの時と変わっていません。

ポジティブ・メモリーズの実践へ

というわけで湯舟に浸りながら、14秒間のポジティブメモリーズを試みてみました。

過去の良い記憶を思い出す作業。

やはり何度やっても1番強烈な想い出は、カウンセリングで感じた脱力と幸福感なのです。

何度も言いますが「自分は何もしなくてよい。ただこの場所にいるだけで良いんだ」と思ったことが、これまでの人生で最も幸福を感じた瞬間でした。

しかし「何もしなくても良い」と思うことが最も幸福なことだとしたら、なんと皮肉な現状なのでしょう。

何度もあの時の体感覚を再現しようとするのですが、思わず笑顔になってしまうくらいの嬉しい気持ちはなかなか湧いてきません。

実社会において、「ただいるだけで良い」存在など果たして可能なのでしょうか?

昔の私はそれは絵空ごとであると否定してしまいました。

しかし今ならこう思うのです。

他人から「何もしなくて良い、ただいるだけで良い」と全面的に受け入れてもらうのは難しいかもしれませんが、自分自身で自分の存在を全面的に受け入れることは可能ではないか?

だから、何もしなくてダラっとしたり、ただ闇雲に自分の好きなことに取り組む時間を「自分で」尊重するのです。

ポジティブ・メモリーズは幸福のために行う行為です。

ポジティブ・メモリーズがうまくいかなくても、日々自分の判断で自活ができる今の生活が楽しいと感じているので私は幸せ者です。

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