本の実践

ツレに対する関わり方を再考する。

ツレが私の心の支えになっている

ヘルパーズハイとは?

「週40時間の自由をつくる 超時間術」メンタリストDaiGo著(実務教育出版)を今回の記事は参考にします。

人の中には時間感覚というものがあります。

それは時間を短く感じたり、長く感じたりする感覚のことで、ストレスや不安を感じるとその時間感覚が歪んでしまうのです。

「週40時間の自由をつくる 長時間術」はその歪んだ時間感覚を適切に戻す方法なども書かれた本なのです。

時間感覚を適切に戻すため方法はシンプルで、原因となっている不安やストレスを発散すれば良いのです。

その方法の一つとして、本書では親切を施す必要性について語られています。

他人に親切にすると、脳が「誰かの役に立った!」との快感を得て、その瞬間に大量のドーパミンが分泌。一気に自分のなかにやる気が生まれ、ストレスに強くなり、最終的に時間が伸びたかのような感覚につながっていきます。

「週40時間の自由をつくる 超時間術」メンタリストDaiGo著(実務教育出版)

ただしこの親切を人に施すうえで、やり方によっては悪影響が生まれる可能性があるのです。

ツレに対する関わり方は親切に当たるのか?

なぜそのようなことに着目するのかというと、私とツレとの関わり方が親切にあたる可能性があるからです。

説明をするとツレは難病を抱えた車いすユーザーです。

先の引用文のように「誰かの役に立った!」と感じることを親切と定義するなら、私は毎週末ツレにあって彼女の身の回りのお手伝いをすることがアイデンティティーの一部になっているからです。

私はツレの役に立っていると思っています。

そして、ツレの身の回りのお手伝いをすることで「優しい自分」というセルフイメージを保つこともできるのです。

一見するとツレが私に頼っているように見える関係ですが、精神的な面で私はツレに依存している面がかなりあるのです。

しかし、疲れが溜まっている状態や自由に使える時間がない状態になったときに私は彼女に不満を抱いてしまうわけです。

この関係性の問題について、「週40時間の自由をつくる 超時間術」で指摘がありました。

親切を行うときの注意点

こちらの本の中では、親切を正しく使う4つのコツということで以下の点が挙げられていました。

1、自分を犠牲にしてまで相手を助けない。
2、「一日一善」より「週十五善」。
3、親切は1年に100時間まで。
4、自分にとって意味のある「親切」にする。

私がツレとの関係で心がけておきたいことは1と3です。

1と3共に、自分の時間を必要以上に割いて他人を助けないということが本質だと思います。

手伝いすぎるとストレスが高まってしまい、心身面での健康を損なってしまうということです。

親切の1年間の総数が100時間を超えてしまうと、心身の負担が大きくなってメンタルには逆効果ということ。

そして本書に書かれていた親切を施すうえでの適切な時間は1週間に2時間ぐらいがベストとのこと・・・。

私の場合、毎週ツレに会ってほぼ1日一緒に過ごしています。

車いすでの移動・食事を食べる時の介助・トイレ移動・車の助手席への移動など、自力で動くことが難しいツレへの介助を常に行っているわけです。

1週間に2時間がベストと言われていますが、明らかにツレに対する介助の時間はオーバーしています。

では、どうすれば良いのか?ということです。

1の自分を犠牲にしないという点に関しては、何を犠牲にすると私は負担を感じるかということを自覚しておく必要があります。

今のところ思い付くのが「1人の時間」あと「1人で旅行」にいく時間かなと思います。

1と3を参考にして、親切を施す時間を削減するために考えられる対策は、個人でお手伝いをするのではなくチームで支えるということではないでしょうか。

と、簡単に言いますがチームで支えるとなるとヘルパーさんに加え、隙間時間に家事代行さんをお願いするようになるというわけです。

そもそも家に他人を入れる時間が多くなるというわけで、プライベートもクソもありません。

そして私はもともと対人恐怖症を患った経験があるので、人付き合いに関しては大きな苦手意識があるわけです。

しかしこのような状況で対人恐怖症が・・・なんて言っている場合ではないのです。

世の中には1人で障害を持ったお子さんを育てている方もいるわけですから不可能ではないと思います。

我々の生活を成り立たせるために、どのような人たちをチームに入れることができるかを考えないといけません。

相手のミスに寛容になる

また親切に関する文章を読んでいて、刺さった教えが「相手のミスに寛容になる」ということです。

相手の失敗を解決しようと試みたり、「失敗から学ぶのが大事」などのアドバイスを送るのは逆効果。ただひたすらに寛容な言葉をかけてあげるのが、心理学的には正しい「親切」です。

「週40時間の自由をつくる 超時間術」メンタリストDaiGo著(実務教育出版)

これもツレとの関わるうえで参考になる考え方です。

付き合いたての当初から数年間、私はツレの病気が治るように働きかけ続けてきました。

それでツレに病気の治療に対する意欲が物足りないと感じたときに、私はよく怒っていました。

私はツレに対してお世話をしてやっているという意識がありました。

そうなると、徐々に上から目線になってしまい、彼女が私に対して萎縮してしまうのです。

数年かけて私は気付きました。

病気が治るように働きかけても本人にどうにかしようという気持ちが無ければ、それは徒労に終わるということ。

それは諦めたということではありません。

しかし、私にできることは情報を提供しつつ見守るというスタンスです。

またツレと一緒にいて学んだことは、人は変えられないということです。

相手の失敗を解決しようと試みたりする行為も、相手を変えようとする行為になる恐れがあるということです。

それが間違いのもとなのです。

ひたすら寛容な言葉をかけてあげることが正しい「親切」なら(図に乗らないか心配ではある)、私は心を大きくして見守るしかないと思います。

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