目次
五日市さんと感謝について
良からぬことが起きたときに物事を好転させる方法
知る人ぞ知る五日市剛さん。
彼の著書に「魔法の言葉」と呼ばれるものがあります。
著者がイスラエルを旅行していたときに現地のおばあさんに教わったものらしいのですが、良いことが起きた時には「感謝してます」と言葉にし、悪いことがおきたときには「ありがとう」と呟くと人生が好転していくそうです。
だから、予期せぬ大きな出費があっても「ありがとう」なのです。また稼げば良いだけの話です。
五日市剛さんの教え
慣れない土地で車線が多く、且つ交通量の多い場所は嫌いです。
ツレと里帰り。
ツレの案内で運転していて、先の大きな交差点の信号を見ていたら、そのひとつ手前にあった信号を見落としていたことに通り過ぎる瞬間に気付きました。信号はそのとき赤でした。
うううっーー!!
えっ?けたたましいサイレンの音。
信号を見落とした瞬間に横の路地からパトカーが出てきたのです。
パトカーは路地からゆっくり出てくると、そのまま右折レーンのシンガリに着いていた我々の車の真後ろにゆっくりと着いたのでした。
減点2点に罰金9000円。
こういうのってなんていうのでしょう?ネズミ講でしたっけ?ミイラなんたら?
とにかくあのタイミングで出てくるなんて待ち伏せをしていたとしか思えません。
ツレは私の手を押さえてひたすら「ありがとう!ありがとう!」と呟いていました。
これは五日市剛さんの「悪いことがあったときこそありがとう」の教えです。
五日市青年のお話し
イスラエルを旅していた若き五日市青年は、旅先である老女に会うことになりました。
そのときに教えてもらった考え方が、良いことがあったときは「感謝します」と呟き、悪いことがあったときには「ありがとう!」と呟くというものです。
悪いことが起きたときに嘆き、また怒りの感情を現してしまうと、そのあとも悪いことが連鎖して続くそうなのです。
だからグッ!と我慢して「ありがとう!」と呟くことで、連鎖が断ち切られるのです。
そのときの教えがツレには残っていたのでしょう。だから私の手を押さえてずっと「ありがとう…ありがとう…」と呟き続けていたのでした。
そういえば五日市剛さんの本の中に書いてあったエピソードだったと思うのですが、自動車事故を起こした瞬間に「ありがとー!!」と叫んだ運転手がいました。
車は大破したのに運転手は無傷だったというオチなのです。
「ありがとう」の効果
お陰で、ほんの少し車内で毒を吐いて(本当はこれもいけない)すぐに気持ちを切り替えることができました。
週末は1週間仕事をした疲れが残っており、実はサイレンの音を聞くまでボーッと運転をしていました。
正直なはなし、警察に捕まることで目が覚めたのです。
もしかするとこのまま運転していて事故を起こしていた可能性もあるわけですから結果的に良かったのかもしれない…そんな発想が浮かんできました。
さて、その後の顛末です。
この話をツレのおばあちゃんにすると帰り間際にすっと封筒を渡してきたのです。
封筒には「心ばかり」の文字が…。もうこれ以上いわなくてもわかりますよね?

と言いながらも飛び上がるほど嬉しかったです。点数は引かれましたが、罰金は回避されました。
学んだらそれを実践する場面が訪れる
彼女の家で試練発生
夕方に彼女に家にいき、車で1時間ほどで辿り着く海辺の砂浜に行こうという話になりました。
目的はこのまえ氏神さまの神社で行った足の裏から電磁波を含む負のエネルギーを放出するというアーシングと呼ばれるものを実践するためです。あの健康法を浜辺でツレと実践しようと思いました。
彼女の家に向かう直前にはY字の車道があります。そこでは左側の道へとハンドルを切る必要がありました。そのときY字路の分岐に鉄板が置いてあるのが見えたのです。その鉄板が浮き上がっていたのでした。
何の気なしに左にハンドルをきったとき・・・。
パアンッ!!!!!!!
車が鉄板の上に乗りあげました。
違和感を感じながらも彼女の自宅の庭へと侵入。
侵入しながら車体が不安定にガタガタと揺れる嫌な感触があったのです。
運転席から降りて恐る恐る右前のタイヤを見ると…。
「・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・どうしよう。」
さあ、ありがとうと言うんだっ!!
タイヤの側面が分岐に置いてあった鉄板にこすれて穴が開いてしまったのです。
「うわっ!最悪!うわわわわ…」私は頭を抱えました。しかし、このときに五日市剛さんの教えが頭を過ったのです。
「うわっ・・・・ありがとう・・・・(そして、大きなため息)・・・・最悪・・・・・ありがとう、ありがとう、ありがとう・・・。」
五日市さんの教えでは悪いことがおきたときこそ「ありがとう」と言うのです。すると、不思議と人生が好転していくそうです。
「最悪!」と「ありがとう・・・」のせめぎあい。頭を抱えているとフラッと彼女のお爺ちゃんが庭に出てきました。
「うっ!タイヤに穴が開いてるじゃない・・。」

動揺しまくりながらも愛車のトランクの下に保管してある予備タイヤを取り出して交換することに。
倉庫からお爺ちゃんが本格的な、どでかいジャッキを持ってきてくださいました。久々のタイヤ交換。
ジャッキの使い方が解りません。

「ワシも久しぶりじゃけぇの・・。」
2人でジャッキを眺めて固まる。
庭先でああでもないこうでもないと言っていると異変を察知したツレが縁側まで出てきました。
昔の記憶を手繰り寄せて、なんとかジャッキの使い方を思い出してタイヤを交換しました。その最中に大きな音が・・。
ドンっっっ!!
今度はツレが縁側から落下。何度も紹介しますがツレは神経の難病で左半身が麻痺しています。縁側に座っているときにもう少し前に出ようとしてそのままバランスを崩して落下したのです。
左腕を押さえて痛がるマイ彼女。こんなときに限ってハラハラさせないでくれよ・・。踏んだり蹴ったりです。でもツレが落下しても「ありがとう!」なのです。
予備タイヤへの交換終了。そして、ジェームスに電話してタイヤ交換の予約をお願いしました。ちなみに予備タイヤは径が小さいためにお爺ちゃんから運転するときに気を付けろと忠告を受けます。
そのアドバイス通り右タイヤが小さいせいか、アクセルから足を離して減速したときに右側に車体が傾くのでした。
いったい私は何しにツレの家にいったのだろう・・・。
タイヤが破れて交換して、縁側からツレが落ちて痛がる姿を見て、引き返しただけ・・。
それでも「ありがとう!」
踏ん張れ!俺!!
ジェームスの店内にある待機室の椅子に座っていると整備士さんから電話がかかってきました。
「あの~タイヤを見たのですが…ちょっと修理は難しそうなので・・新しく購入されることをお勧めするのですが・・。」

修理なんて発想まったく頭に無かったので、申し訳なさそうに切り出す整備士さんに対して若干こちらが申し訳ない気分になってきました。
「それで全く同じタイヤがうちにありました。右前のタイヤを一つだけ交換しようと思うのですが良いですか?」

「タイヤ代が18900円となります!」

交渉を終えると私はそのまま店内の机に突っ伏しました。

肩を落としながら何とかありがとうと今回は言えました。これで人生が好転していくと良いのですが・・。